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「好き」の種類なんてたくさんあって。
言葉でなくちゃ、態度でなくちゃ伝えられない思いだってある。
あなたはどれだけ私が好き?
大好き
「・・・クラピカ、どした?」
「え?」
「いや・・・ぼーっとしてるから」
その会話は、すでに3回目。
「・・・すまない、大丈夫だ」
「そっか?じゃ、寝るか」
明日は日曜日。たまの休み。明日は充分に寝坊できるから今夜はいつもより、遅めの就寝だった。
さすがによほど眠いのか、レオリオはあくびをしながらベッドにそそくさともぐりこむ。
「・・・クラピカ?」
いつまでも隣に来ないクラピカに、レオリオはもう一度声をかける。
「どうしたんだよ、さっきから」
「・・・すまない、大丈夫だ」
さっきとまったく同じ台詞。
「大丈夫、じゃねーよ。顔色見せろ」
レオリオは”いつも通り”、手際よく、クラピカの様子を伺った。まるで専属のドクターそのもの。
「レオリオ・・・」
「ん?どっか痛いか?」
「私のこと・・・・どう思っている?」
予想外の言葉。あまりに予想外すぎて、言葉に詰まった。
・・・まったく、こうやっていつもいつも、困らせる。
同時に、そんな彼女がたまらなく愛しい。
さて、どうこたえるのが正解だろう。
クラピカの様子から察するに、質問に質問で返すとさらに不安がりそうだし、はぐらかすのも消化不良になりそうだ。
こういう時は、簡潔に一言だけ、だな。
「・・・好きだよ。愛してるとも言う」
そう呟いて、華奢な体を力いっぱい抱き寄せる。
瞬間、ふわりと香る甘い匂いに、愛しさがこみあげてくる。こんな些細なことでも。
そんなこと、クラピカは絶対に知らないのだろう。
「好きって・・・・たくさん種類があるだろう?レオリオは、どういうふうに・・・私が好きなんだ?」
なるほど、そうきたか。クラピカらしい。恋にも理屈をつけたがる。
きっとコイツは、いくら口で説明したって、一生わかってはくれないから。
「こういうことしたくなるくらい好き」
「・・・な・・・・、ん・・・っ」
体で示すしかないだろ?
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