戦乱の世といえども穏やかな春はやってくる。当然のこと。
皮肉にも、桜は満開。










「なりませぬ、姫!そんなはしたないことを!」
「許せシマ!誰も見ておらん」
「怪我でもしたらどうなさるのですか!姫様にもしものことがあれば、シマは亡き御両親に顔向けできませぬ故・・・!」
「その父と母の形見なのだ!大丈夫だ、取ったらすぐに戻る」

風の悪戯で宙に舞った薄手の衣。あっという間に木に引っかかってしまった。
破れていなければ良いのだけれど。
そう願いながら、”取ってくる”と履物を捨て、
着物の裾を太腿までめくり上げて木に登っていった”姫”・・・クラピカを見守るシマは気が気ではなかった。

透き通る蜂蜜色の髪。
父は艶のある黒髪、母は長い栗毛色の髪だった。
美しい容姿も端正な顔立ちも、華のある母譲り。
頑固で気の強い性格も、武将であった父譲り。
もっとも体の弱かった母は、クラピカが幼い頃に流行り病に罹り他界した。
覚えているのは優しい笑顔だけ。
しかし、尊敬していた父も、話し相手になってくれた優しい家臣も、今はいない。
事の起こりは二ヶ月前。隣国との戦の末、クラピカの国は没落した。
わずか三日間。この三日間で全てが消えた。
かろうじて生き残ったのはクラピカと――側近のシマだけ。

「姫様ー!早くお戻りなさい!」
「分かっている。それよりシマ、とても良い眺めだぞ」
「危ないですから!さ、早く!」
彼女は母のような存在だった。それと同等の存在だった。
いつもそばに居てくれる。いつも世話を焼いてくれる。
物心ついたときから、ずっとシマがそばに居た。
そして今も、変わることなくシマはクラピカのそばに居る。

「お怪我は?」
「大丈夫だ。それより衣の心配をしてくれ」
夢のような現実の中で、ずっと二人で生きていくものだとばかり思っていた。
経験したことのない慣れない環境でも、シマがそばに居てくれればそれでよかった。
二ヶ月間続けてきた二人きりの生活も、今日で終わった。


・・・・・


日が暮れた山中がこんなに気味の悪いものだとは思わなかった。
「シマ・・・灯りはないか?」
「まさか道に迷うとは思ってもみなかったので・・・」
得体の知れぬ鳥の声。真っ暗な道。初めてだった。
「どうしましょう・・・」
「どうするも何も・・・こんなところで止まるわけにはいかない」
その通りだった。こんな山の中で、山賊にでも遭遇したらそれこそお終いだ。
しかし、最も恐れていたことほど起こる確率は大きい。

何が起きたか分からなかった。大きな男の影が三つ。
気性の荒そうな息遣い。鈍い足音。
シマが遠ざかっていくのだけが分かった。
いや、遠ざかっているのは自分。移動しているのは自分。
「やめろ!離せ!シマ・・・っ」
「姫様!」
「おーっと、ババァに用はないんでね」
男の一人がシマを木に縛り付ける。
クラピカを呼ぶシマの悲痛な叫びだけが耳に残った。


・・・・・・


「・・・先生、こんな遠いところまで毎度ありがとうございます。長旅、さぞかしお疲れでしょう。
どうです、今夜も少し楽しんでいかれては。ここは吉原でも大御所の置き屋ですから・・・」
「お気持ちはありがたいですが、弟たちが腹を空かして待っ――」
「・・・?どうなさったんですか?先生・・・ちょっ、ちょっと何を・・・!!」
立ち上がって、空き部屋を通って、その向こうの襖を蹴破った。案の定、予想通りの光景だった。
「・・・なんだてめェ」
「通りすがりのただの医者だ」


・・・・・・


きっと気を失っていた。殴られたような鈍い痛みが腹に残っている。気が付いたら明るい部屋に居た。襖や窓の向こうから聞こえるのは楽しげな男女の声。
身動きが取れなかった。腕を縛られて、大柄な男が覆いかぶさってきたから。
左右にも二人。初めて怖いと感じた。
「まだ子供じゃねぇか」
「でもよォ、見ろよこの高そうな着物」
体中を這い回る手。――気持ちが悪い。クラピカは咄嗟に顔を背ける。
「なかなか美人だしなァ、おまえならさァ、太夫も夢じゃねぇよきっと」
乱暴に顎に手を掛けられて、無理矢理顔を近づけられた。
「太夫ねぇ、最高級の遊女じゃねぇか。いい稼ぎ口が見つかったなァ」
「待てよ、気が早ぇよ。その前にオレたちが手取り足取り教えてやろうぜ。女郎として使いもんになるようにさァ?」
不敵な笑いとともに、乱暴に着物を脱がされていく。すごい力。
恐怖で声が出ない。体に力が入らない。
柔らかい乳房を力任せに掴まれ、鈍い痛みが全身を走る。
痛い。気持ち悪い。
「さて、こっちの方は・・・」
「・・・!?」
脚の間の異物感に、全身が固まった。声も出ない。
殺された方がマシだと思った。こんな風に辱められるくらいなら。
抵抗
できなかった。
「や・・・いやだ、触るな・・・ッ!」


――部屋の襖が轟音を立てて開いた。いや、蹴破られた。
「・・・なんだてめェ」
「通りすがりのただの医者だ」


・・・・・


走馬灯のように今まで見てきたことが去来する。
蹴破ったのが誰なのか
こいつらの仲間なのか
それさえも考えられないほど
頭が真っ白だった。

「なんつった?」
三人の動きが止まる。
「やめろって言ってんだよ」
「馬鹿かよアンタここ置屋だぜ?遊女とすることなんか一つしかねぇだろ」
にやりと中央の男は笑うと、クラピカの体に再び手を這わせる。背筋が凍るような感触に、我慢していた涙が溢れる。それを見た”医者”の男が一歩踏み出した。
「にしても泣いて嫌がる女と枕を交わすなんざ、ずいぶんと悪趣味じゃねぇか。それに一人の女に三人もよってたかってよォ。最ッ低だな」
大きく溜息をついたあと、じっとクラピカを見つめて
こう言った。
「この女はオレが買う」


・・・・・


「ほら、いつまでも泣くな」
「・・・・泣いてなんかいない」
「嘘付け。あいつらはオレがぶっ飛ばしといてやったろ?」
華やかに彩られた夜の遊郭。その中心道を、一人の男が乱れたままの着物の女を抱きかかえて歩いている。いくら色街といえども、その光景はかなり目立つ。
「・・・ちょっとこれじゃやべぇな。そこの路地で着なおして来い。・・・それにしても・・・ちっこい乳だな」
「・・・!!」
響き渡る威勢のいい音。

「いってぇ、何すんの」
「ど、どこを見ている!」
「いや、だってそんなにはだけてるし・・・どうしても目が行くっつーか・・・。でも殴るこたぁねーだろ。助けてやったってーのに」
クラピカの体がビクッと震える。あまりのショックに忘れかけていた。
「・・・・〜〜〜っ」
涙を拭うように、クラピカは男の胸にしがみつく。
「・・・・ッ、怖かった・・・っ」
そう、怖かった。感じたことのない恐怖だった。
「・・・ここで泣くなよ。ついでにオレの着物に鼻水つけんなよ」
頭を優しく撫でてくれる彼の大きな手に
安心できた。


・・・・・


「あ・・・あの」
「ん?」
城下町の大門を出て、薄暗い明かりをたどる畑道。男は見慣れない服装と荷物を持っていた。
「あんな・・・大金・・・」

「あぁ・・・アレか。しょーがねぇだろ。場合が場合だし・・・。考えてる暇なんかなかったから、有り金全部置いてきちまった」
「で・・・でも私は、まだあそこの人間ではないし・・・」
「へぇ〜・・・。・・・・・・・、・・・・・・はぁ!?だってあそこ置屋だぞ!?んなとこに居る女が女郎じゃないわけねぇだろ!」
「だから・・・無理矢理連れてこられたんだ」
「じゃあオレが大金はたく必要は・・・」
――皆無。

男はすっかりうな垂れて、大きな溜息をついた。
「でも、あなたが居なかったら私は今頃・・・」
「・・・まぁ、そうだな。勢いでやっちまったけど、間違ってはいなかったみてーだな」
「・・・そうだ、私はまだ貴方の名を聞いていない。私はクラピカ。・・・助けてくれて・・・・ありがとう」
輝く青い瞳が、男を真っ直ぐに見つめる。
「クラピカか。いい名だな。オレはレオリオだ。・・・じゃあ、送ってくからよ。家はどこだ?」
レオリオのその言葉に、クラピカは目を伏せる。
「家は・・・ない。今は住み込みでシマと・・・
・・・・・・・・そうだ・・・・シマ・・・シマ!」
忘れかけていた記憶が一気によみがえったように、クラピカは冷静さを失くす。
「――シマ?誰だい」
「家臣・・・いや、私の大切な家族だ!」
そうして歩き続けて約一刻。目指すは”あの”山。
――朝陽が、昇った。


・・・・・


「・・・・・いない・・・確かに・・・ここに・・・」
シマの姿はどこにもなかった。
「本当に・・・ここなのか?」
「ああ・・・だって、これは・・・シマのものだ」
木の下に落ちていた簪。クラピカはそれを拾い上げて、きゅっと胸に抱いた。
「とりあえず・・・心配かもしんねぇけど、ひとまずオレのとこに来い」
「それは出来ない。他人にこれ以上迷惑はかけられない」
どんな時でも人の目を真っ直ぐ見て話す奴だと
そう思った。
「他人じゃねぇよ。オレはおまえを買ったんだぜ」
「・・・」
「こんなとこ、女の子一人で歩いてたらまた同じ目にあうぞ。それこそおまえの言うシマさんが悲しむことになるんだぞ」
「・・・・わかった・・・」
どうしてここまで世話を焼いてくれるのか
不思議で仕方なかった。


・・・・・


村のはずれ。川の隣。土手には梅の花。
「ただいまー」
戸を開けると、飛び込んできたのは二人の少年の驚いたような、嬉しそうな笑顔。
「・・・あんちゃん!どこ行ってたのさ!」
「ホント、ゴンもオレも結構心配したよ。一晩中帰ってこないしさー。まったく世話焼ける兄貴を持つと苦労するよ」
「キルア・・・相変わらず減らねぇ口だな」
「あ、そうだ!あのね、山の中で倒れてる人を助けたんだけど・・・
うっわぁ、キレイな人!」
黒髪の少年――ゴンは、レオリオの後ろに居るクラピカの存在に気付き、花が咲いたようにぱぁっと嬉しそうな笑顔を見せた。
「・・・あ、初めまし――」
「ホントだ。すっげー美人。何?兄貴、吉原で遊女買い?」
クラピカの挨拶を遮って、銀髪の少年――キルアは興味深そうにクラピカをじっと見つめる。
「そーだよ。悪ぃか」
華奢なクラピカの肩をぐいっと抱き寄せて、レオリオは誇るように笑う。
「え・・・嘘。本当に?」
豆鉄砲をくらったようなキルア。一方のゴンは訳が分からず、レオリオに問い詰める。
「あんちゃん、仕事で吉原に行ったんじゃないの?遊女って?その人は遊女なの?」
「ち、ちがう!私は・・・っ!」

「姫様!」
顔を赤くして声を張り上げた瞬間、聞こえたのは聞きなれたシマの声だった。幻聴かと思った。そして奥の部屋から出てきたシマの姿が、はっきりとクラピカの目に映った。
「・・・シマか・・・?」
「はい・・・!姫様、よくご無事で・・・!」
シマの言葉を遮るように、クラピカは彼女の元に駆け寄って、強く強く抱きしめた。声。匂い。姿。本物のシマだ。
「・・・ほら、姫様、またそんなはしたない格好を・・・父君に怒られますよ」
「ここまでずっと歩いてきて暑いのだ。許せ」


「・・・なんだ、どうなってんだ」
「あのねぇ、シマさん山で倒れてたの」
「で、オレらが助けたって訳。薬も飲ませたし重湯も食わせといたし。ずーっと”姫様、姫様”って・・・。怪我してんのに探しに行こうとするしさ。大変だったよ。兄貴、怪我見てやってよ。でもアンタがその”姫様”だったんだ」
「ほー、お姫様ね。初めて見た。だからこんなに偉そうなのか」
レオリオはまじまじとクラピカの顔を覗き込む。
「・・・しっ、失敬な!」
「姫様、こちらの殿方は?」
「レオリオだ。私を助けてくれた」
正確には、買ったんだけど。それはあえて言わないでおこう。


・・・・・


「シマ・・・どうしたんだ?こんな夜更けに・・・」
「少しばかり傷口が痛みまして・・・」

無事再開を遂げた日の夜。ひとまず今夜はレオリオのところへ泊まることになった。
美しく輝く梅の花。シマは外に出てきたクラピカに優しく微笑みかけ、その身を気遣う。
「春といっても夜はまだ冷えますから・・・早く中へお入りなさい」
「・・・・、シマ、その怪我」
裾から垣間見える血のにじんだ痛々しい包帯。
「ああ、これなら大丈夫です。先生が大げさに・・・」
「すまぬ、シマ・・・。すべて私のせいだ。シマをこんな目にあわせたのも・・・国が滅んだのも――・・・」
その傷をさすりながら、、クラピカは静かに目を伏せる。
「滅多なことを・・・」
「だって・・・ッ」
今になって
自分の無力さに腹が立った。
戦のときも何も出来ずに
ただ守られているしかなかった。
「自分の身くらい自分で守れるようにな」と
幼い頃から何の為に父に武芸を習ってきたのか。
そう思うと
涙が溢れ出た。

――政略結婚。めずらしいことではなかった。覚悟はしていた。我儘を言うつもりは到底なかった。しかし、全て顔に、言葉に、態度に。表れてしまった。

「――・・・なにを・・・なにをおっしゃるのですか!」
「この縁談、丁重にお断り申す。おまえだって、嫌だったのだろう?」
「・・・そ、そんなことは・・・!」
「奴は常に女を囲っている。そんな男のもとへおまえを嫁がせたくはない。それにどうせ奴の狙いは我が国の膨大な土地じゃろうて。あちらの殿は貪欲じゃからのう・・・。どちらにしろ、この国も大事なおまえも、くれてやる気はさらさらないぞ」
「し・・・しかし、それでは戦は目に見えて・・・」
「なに、仕方のないことじゃ。なあ?皆の衆」

クラピカには理解できなかった。何故自分ひとりの為に最悪の手段を選ぶのか。皆が自ら死を選ばなくてはいけないのか。――私のせいだ。

「・・・姫様のせいではありませんよ」
「・・・・シマ」
「みな・・・姫様が大好きだったのですよ。我々家臣も兵士も・・・父君と同じ気持ちだったはずです。”姫様を守って死ねるなんて本望だ”と・・・
みな笑顔ででしたよ。シマも・・・これで良かったと思います。顔も知らぬ殿方のもとへ嫁ぐよりも・・・姫様には、自分の手で幸せを掴んで欲しいと・・・」
一度きりの人生ですから。

シマのその言葉に
笑顔に
救われた。


・・・・・


「なぁ、知ってるか?レオリオの奴、吉原で女郎を買ったんだってよ!」
「島原じゃなくて?」
「アホ。京なんか遠いだろ。しかも、東の国の姫さんときた!」
「すげぇなー、一生不自由しねぇや」
「まぁ無理な話だけどな」
「ははは・・・」

偶然近所の男性のその会話を耳にしたとき
なんだか妙に納得できた。
レオリオを見るのが辛くなった。

「・・・何をしているんだ?」
「見りゃ分かるだろ。裁縫」
快晴。風はなし。春一番のいい天気だった。
「それは・・・女物にしか見えんが」
レオリオが繕っているのは淡い桃色の衣。器用に指を動かす姿が後ろから垣間見えた。
「ああ・・・オレのさ、死んだ母ちゃんの。どうせならおまえに着せてやろうと思って。ほら、ここんとこがほつれてるからさ、ちょちょいとな。それに、最初おまえが着てた衣、ボロボロだったからな。でももったいねぇなぁ、売れば高くついただろうな」
後ろから、その大きな背中を見つめるしか出来なかった。
「・・・レオリオ・・・」
「ん?」
「どうして私を、ここに置いてくれるんだ?」
「なんだよいきなり」
レオリオが後ろを振り向いた。必然的に、目が合う。
そのとき見たクラピカの瞳は、動揺の色が混ざっていた。
「言ったろ、もう他人じゃねぇって。オレはおまえを買ったんだから」
駄々をこねる子供をあやすような口調。
「・・・私が・・・貴族だからか?おまえは私を・・・貴族だと思っていないか?だったらとんだ御門違いだ。私の国はもう影も形もない。私は・・・今では何の価値もない、ただの女だ。一銭にもなりはしないぞ」
わざとそっけない口調と態度を取った。返事を待った。――殴られるかもしれない。無意識に目を閉じて歯を食いしばった。彼が立ち上がる衣擦れの音。近くなる距離。

「オレは別に金なんか要らねぇよ」
ポン、と優しく小さな頭を胸に抱かれた。低い声が体中を駆け巡る。
「・・・オレはさ、そのただの女のおまえが欲しかっただけだ。・・・医者の・・・妻ってのも、悪くないと思うぜ。そりゃあお姫様の生活には程遠いかもしれねぇけどさ・・・」
初めて見る
レオリオのこんな表情。
この数日で全てを知ったような気になっていた。
それこそとんだ大間違い。
どうしたらいいのか分からなかった。
嬉しいのに
恥かしくて
どんな表情をすればいいのか分からない。
顔を隠して
震える手を必死に伸ばして
レオリオの胸にしがみついた。
同時に小さな背中に回される温かい腕。
こんな感情があるなんてことは知らなかった。どの書物にも巻物にも書いていなかった。この世のあらゆる事柄をこの17年間で学んできたはずなのに。まだまだ知らない事だらけだった。
消したくない。夢にしたくない。
きっと今の私は、この世で一番幸せだから。


・・・・・


全てが非常識だった。
突然の口付けも
不意打ちの笑顔も――
「おまえ・・・初めてか?」
そんなことを聞くなんて
本当に
非常識極まりない。
「・・・う、うるさいっ」
恥かしくて涙が出そうになる。レオリオは、そんなクラピカの目元に口付けて、華奢な体に覆いかぶさる。
「だったら・・・優しく優しくしなくちゃな・・・」
理性も意識も
全てをその存在に絡め取られる。


「・・・レ、レオリオ・・・あの・・・こういうことは・・・婚儀を終えてからじゃないと・・・ッ」
「あとでいい」
「そ、そんなこと・・・!」
あってはならない。考えられない。
「おまえ・・・可愛すぎて、我慢できなくなった・・・」
熱い吐息に切ない表情。
「クラピカ・・・」
こんな声で呼ばれたら――
全てを委ねてしまう。

今日は少し寒いのに
彼の指に、声に、唇に
燃えるように体が熱く火照ってゆきました。



2005/03/26
初の試み時代物。
この話を書くきっかけをくださった畑梅葉さんにこの小説を差し上げたい
(贈りつけたい)と思います(^^)
ゴン&キルアも登場しました。レオリオの弟たちという設定。
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